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貸与制を前提とした法曹養成フォーラム議論は容認できない!

8/2 院内集会> 

日弁連、市民連絡会が院内集会を開催

 法曹の養成に関するフォーラムが正念場を迎えましたた。貸与制問題を集中的に議論した7月13日の第3回フォーラムでは、もっぱら「弁護士の収入があれば貸与した金は返済できるだろう」という単純な議論に終始し、「貸与制移行を前提とし、今後はその具体的な内容を詰める」との座長とりまとめを行ったのです。

 一般傍聴を許さず、当事者、市民の声も一度も聞かず、法曹養成全体のあり方を検討する中で結論を出すべきであるという市民連絡会の要請書は、会議に配布されることすらありませんでした。それどころか、司法修習の意義や必要性などをどう考えるかも、次回以降議論するというのです。そんな状況で、どうして貸与制だけ結論がだせるのでしょうか。本末転倒も甚だしいと言わざるを得ません。フルタイムで拘束し、バイトも禁止しておきながら、なぜ無給が許されるのかについても、全く議論されていません。

 市民連絡会は7月14日、こうしたフォーラムの議論の進め方について「とうてい容認できるものではなく、『金のかかりすぎる法曹の道』の改革・改善を目指して、日弁連やビギナーズ・ネットとともにさらに運動を強化していく」との声明を発表しました。(下の声明)

当事者であるビギナーズ・ネットも、返せるか返せないかといった受益者負担論は「法曹という仕事を個人の利益追求の手段に貶めることであり、司法の変質を招く」と抗議し、「国費で、国家の人的インフラを養成することの意義に立ち返った本質的な議論」を行うよう声明を発表しています。
ビギナーズネットホームページへ

7.13フォーラム会場前で訴えたビギナーズネットの皆さん

7.13フォーラム会場前で訴えたビギナーズネットの皆さん

貸与制導入を前提としたフォーラム議論は容認できない(声明)

「金のかかりすぎる法曹の道」の改革・改善のために

 「法曹の養成に関するフォーラム」は7月13日、多くの国民の意に反し「貸与制移行を前提として議論を行う」との座長とりまとめを行った。そもそもフォーラムは、本年5月のスタートと同時に、「8月末までに5回の会合をもって結論を得る」とする政府の思惑のもとで進められた。そのため会議は公開とは名ばかりで一般傍聴は許されず、当事者や市民の声を聴くこともなく、あまつさえ国会決議である「法曹養成に関する制度のあり方全体についての速やかな検討」にもまったく触れることがないまま、貸与制導入の結論ありきとしか考えられない不十分な議論で意見集約を急いできた。
 われわれ市民連絡会は、このようなフォーラムの進め方を到底容認することができない。一般市民から見る法曹養成にかかる最大の問題は、裁判官や検察官・弁護士になるには「あまりにもお金がかかりすぎる」ことにある。先の司法制度改革で司法試験受験資格を得るには原則3年間の法科大学院を履修することが義務づけられた。暮らしにゆとりのない家庭が激増している中で大学4年、法科大学院3年、合わせて原則7年間も多額の出費に耐えられる国民は少ない。加えて法科大学院を出ても合格は保証されず、進路変更するにも年齢的なハンディが大きな壁となる。だからいま、法曹志望者が激減しているのである。そんな中で給費制が廃止されれば、一般市民にとって法曹の道はさらに遠のき、庶民感覚とかけはなれた「金持ち」優遇の法治国家になってしまう。
 給費制の存廃は法曹養成制度全体の財政支援の在り方の中で結論を見出すべきであり、それまでは維持・継続するのが当然である。これからの運動は困難を極めるだろうが、われわれ市民連絡会は「金のかかりすぎる法曹の道」の改革・改善を目指して、日弁連やビギナーズ・ネットとともにさらに運動を強化していく。

 

2011年7月14日

 

 

司法修習生に対する給与の支給継続を求める市民連絡会